白熱プロダクト教室に行ってきた

先日、開催された白熱プロダクト教室に参加してきました。

もはやPM界隈イベントに引っ張りだこのIncrements 及川さんをモデレーターに、IT業界の重鎮が揃ったイベントだったので、普段あまりこういうのに参加しない自分も重い腰を上げて小雨の降る中、株式会社Fincのある有楽町駅へと仕事終わりで向かいました。

connpass.com

 

参加者が約60人ぐらいの小規模かつアットホームな雰囲気で始まり、お酒もまわりだすと皆さん気持ちよく話しておられ、普段聞けない裏話が盛りだくさんで内容濃かったです。実際話を聞いていて、個人的にも仕事へのモチベーションが上がったので雑なメモと感想を残しておきます。

 

各会社におけるPMの役割とそもそもPMにはどういった役割が求められるのか

 一つの結論として、プロダクトや会社のフェーズによってPMに求められる役割が変化していくということ。会社の組織体が小さいとPMの役割がエンジニアリングとデザイン以外全てという感じになりやすく、ビジョン/戦略を語る部分+開発進捗管理というタスクを兼任するケースが多い。Denaの探検ドリランドでも当初は3人体制で開発を進めていたが、プロダクトの開発が進むとPM部分に負荷がかかり、PMの役割を戦略と開発進捗管理に分けたという田川さんの話しで上手くまとめられていた。

 では、どちらのタスクが本来のPMの役割になるのかという点については、Freeeの坂本さんやIncrementsの及川さんの話しで補足されており、ユーザーの課題を発見して、何を作るか(WhatとWhyを定義する)という部分が重要だと認識した。

 

PMに適した人材や必要スキルとキャリアパス

 グッドパッチの土屋さんが新卒からPMに配属したという話しから、PMに必要なスキルとはという議論になった。なぜ抜擢したのかという質問に対して、土屋さんは、カスタマーサポートをしておりプロダクトの事を一番理解し深く考えていたから。また、周りが助けたくなるような人間力があった。そもそもPMは1人でプロダクトを作る事ができないため、周りの力を上手く借りて物事を進める能力が絶対に必要という話しに4者とも同意していた。この話しにはFreeeで新卒PMを育てている坂本さんも乗ってきて、PMに必要な要素としてプロダクトやユーザーの事を常に考え、根本的な問いを問い続ける姿勢が絶対的に必要と話していた。

 かと言って、技術的な知識が全く無ければ良いのかという見方に関しては、デザイナーやエンジニアと仕様について最低限会話ができるぐらいには必要で、それがないとチームの信頼を勝ち取るのが難しくなり、正しく意思決定もできないと。Denaで田川さんと働いていたFincのエンジニアの方にマイクが飛び火し、エンジニア観点でどうかという質問に対しては、ある程度理解してくれていたほうが現場は楽だと言っていたので、ココらへんは立場や関わっているサービスによっても変わってきそう。

 個人的には、今年Techcampの一週間コースに行き、Ruby周りを詰めてやったけど、半年たった今となってはほとんど知識も抜けており、仕事で役立っている実感もないので、もう一度勉強しなおしたい。

 

 キャリアパスについては、及川さんのGoogleでの同僚の話しが印象に残っている。PMとは会社のミニCEO的な立ち位置なので、周りのPMの連中は起業の前準備としてやっている場合が多いそう。結果的に起業する人もいれば、社内で事業責任者になっている人もいるみたいだけど。

 

よいプロダクトを作れる組織とは

グッドパッチの社内で最近よく聞くワードは「HRT」。(ちなみに日本語訳のまえがきは及川さんが書いているそう)自分もまだ未読なのでポチりました。

 

グッドパッチではプロジェクトの最初のキックオフに長い時間を掛けてお互いの価値観を知るワークショップを必ずやるそう。

 またFreeeではPM部門がエンジニア部門と完全に独立しており、お互いの凌ぎ合い(バトル)の上で良い物が生まれると言っていた。ちなみにFreeeのPMグループが掲げているミッション?みたいなのが、超絶かっこよかったです。「ユーザーの理解を元に正しいプロダクトを導き出し、そのプロダクトで社内外の人を巻き込む」(正しくは少し違うかも)。

 

個人的に印象に残った所&感想

- 失敗したプロダクトの傾向として、田川さんが話していたレビュアーの多いプロダクトはどんどん企画が丸くなっていき、失敗する傾向があると。上司レビューが必要なのは自分が自信がないから。すごいプロデューサーはすでに製品が頭の中にあり、それが具体化するまでOKを出さないと。

 

- PMというのは誰よりもプロダクトの事を知り、考えている人である。ただ、1人で実行は出来ないので、自分のアイデアを社内営業して巻き込み、完成したものを社外で営業していくのがPMの役割。

 

- 社内でPMとして自分のアイデアを貫き通すためには、CEOとの関係性がかなり重要。

 

 

 

 

【本】なぜあなたの仕事は終わらないのか

なぜあなたの仕事は終わらないのか読了。

著者の経験に基づいて、全編を通して仕事の哲学が語られる。

方法論としてはとても正しく、確かにその通りなのだけど、具体的な方法に落とし込まれてないため、これを読んだあとにすぐに参考になるかどうかは怪しい。

軽く線を引いた箇所だけ列挙しておく。

 

マルチタスクは絶対にしない。一つのタスクを時間を決めて進める

・タスクを進める時に、まず最初の2日間で8割まで進める。早めにプロトタイプを作って、フィードバックをもらう。じゃないと「評価恐怖症」に陥ってしまう

・期待された成果を残す。上司や会社はプロセスには興味はない。(ビルゲイツの花の話)

・仕事の締め切りは絶対に守る。何が何でも守る

・メール、SNSをすべて遮断した集中するための時間を確保する。そのためには朝方になるのが一番良い

・前日の夜にタスクを分解しておく。各タスクを15分で終わる単位まで分解する

 

 

 

ちなみに、この本はAmazon Unlimitedで獲得した始めたの本である。

サービスを使ってみようと思った動機は本屋さんで、この本が気になり、アマゾンレビューをみようと思って検索した結果、Amazon unlimitedの対象であることをしり、すぐに無料キャンペーンに登録した。

 少しサービスを使ったが、まだまだ使いにくすぎる。アマゾントップからの動線がカテゴリー内しかなく、ほとんど気づけない。また、検索で対象商品の本だけに絞りこむことも出来ないので、本当に探すことができない。何度もグーグルで検索して、Amazon Unlimitedのトップページに遷移した。これを繰り返しているユーザーは結構いるのではないか。